 |
エリザベス女王杯 |
[ ☆レース回顧 ] |
|| 富士山 04/11/15 (月)01:42
ここ数年を見てもラップは毎年バラバラのエリザベス女王杯。今年は1000mを61秒ちょうどのミドルペースでメイショウバトラーが逃げたが、馬群はかなりの縦長で、中団追走勢にとってはスローペースもいいところ。レースラップと各馬の上がり3Fが妙にリンクしないのはそのせいで、どうにもコメントがしにくいのもまた確か。
アドマイヤグルーヴは1000mを63秒半ばで通過。ここまでじっくり溜められれば、上がり33.8で抜け出したのは何の不思議もない。それにも増して光ったのは、坂の下りで外に膨れず上手く内に入れ、4角出口でメモリーキアヌ・グローリアスデイズ・ドルチェリモーネらの壁を抜群のコントロールで捌いて、そこから伸びる外に持ち出した武豊。あれと同じ事をできる騎手が、今日本に何人いるだろうか?さすがの一言である。 オースミハルカはメイショウバトラーを見ながらまさにマイペースの競馬。まさに川島信二思い通りの展開になってくれた。3F34.9でまとめ、最後もバテていないから残しきれた。スタミナへの不安がゼロなわけではないが、昨年のあの厳しい展開で崩れなかったのにこれで残れないほどヤワな馬ではなかった、ということ。 エルノヴァは、というよりペリエというジョッキーは、大抵他の有力馬をマークするような形(だいたいその対象は武)を取るが、今日は自分の競馬に徹した。これで2000m以上で【4,6,2,1】と本当に崩れない。ダンスインザムードとの藤沢牝馬二枚看板と読んで、もはや差し支えないだろう。エリモピクシーはいつもレースの大勢が決まってから追い込んでくる。それでもこの馬も上がり33.6をマークしてスイープトウショウを押さえたのは立派。血は争えない。 そのスイープトウショウ、基本的にスローペース外差し専用馬だけに、「スローならイン差し天国・ハイなら外差し天国」のエリザベス女王杯(京都2200というやや特殊なコース)というレースそのものに合っていない印象。とはいえ本馬場入場さえ嫌うとは思わなかった。出遅れに関してはあきらめた方が良さそう。人間がどうにかやってみて治りそうな次元とは思えない。馬の成長次第。 スティルインラブはこれでダメならもうダメか。上がり勝負はオークスで快勝しているだけに言い訳できない。秋華賞もスローでアドマイヤグルーヴを競り落としている。坂の頂上からは終始外とはいえ、上がりが34.6では不満しか残らない。
|
|