|| DAVIDBOWIE 05/05/30 (月)23:16
『この馬の強さに感動しました』
武豊騎手のこの言葉に、今年のダービーの、いや牡馬クラシック戦線の全てが集約されているような気がする。5戦5勝で無敗の2冠達成、単勝支持率73.43%(倍率1.1倍)、5馬身差の圧勝、ダービータイレコード2.23.3、上がり3ハロン33.4秒。数字や記録も確かに雄弁にディープインパクトという馬の類稀な資質と実績を表現してくれるが、このダービーでの衝撃、この馬のトップギアに入った際のフォルム、躍動感は見たものにしかわからないだろう。11年前のナリタブライアンのときは、確かに大地が揺れる感覚を覚えた。しかし、ディープインパクトは静寂の中を、ピンとはりつめた空気を切り裂いて、他馬を背景に取り残して疾走する。
パドックでよく見えたのは、内からブレーヴハート、ローゼンクロイツ、インティライミ、シックスセンスの5頭。ブレーヴハートはまだ体を持て余し気味だが、秋になればもっと良くなってきそうな雰囲気の好馬体。ただし、2,400Mは若干長いか。ローゼンクロイツは皐月賞とは比べ物にならないくらいの落ち着きを見せる。インティライミは父スペシャルウィーク譲りのバランスの取れたステイヤー体型。これは菊でも楽しみ。シックスセンスは+12キロと大幅に馬体を増やし、しっかりと身が入って来た。皐月賞2着はフロックではなかったのか・・・。
レースの解説は、もう何もいらないだろう。インティライミが最高の競馬、武豊を除いて唯一「勝ちに行く」積極的な競馬を試み、内ラチ沿いを抜けてくる。これをスタートで出遅れ道中最後方追走ながら残り400Mでは大外から並びかけ、一瞬で突き放すディープインパクト。22秒後、ゴール地点では5馬身の差がついていた。
菊花賞でこの2頭の再戦が見たい。着順は変わらないかもしれないが、またいい競馬を、感動的な競馬を見せてくれるに違いない。
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