|| バーニング 06/05/07 (日)00:09
完全にディープインパクトの一人舞台だった。武豊と、ディープインパクトのための。型破り残り1000mのスパート。そして勝ち時計3分13秒4はマヤノトップガンのレコードを1秒も更新してしまった。次元が違いすぎる。リンカーンの横山典弘の「生まれた時代が悪すぎた」はそれをストレートに表現していると言える。 馬なりでスパートを始めたときは凄いと思ったが4角先頭にたってリンカーンが並びかけようとしたところを圧倒的なピッチで突き放した。ストライドも広いし、どんな心臓、脚をしているのか。世界で通用するかどうかはやってみないと分からないが、もうどこにでも行ってくれという次第である。武豊もこの馬の力を再認できただろうし、ハーツクライがもう一度走って勝てるかどうか。勝負に絶対はないが。 2着に入ったリンカーン。ここ2年人気を背負いつつ着外に終わってしまっていたが横山典弘の早め早めの競馬で何とか食い込んだ。この馬もマヤノトップガンのレコードを更新しているのだから大したものである。最後にペースが上がったことでズブさがなくなったのかもしれない。この馬としてはベストの競馬をした。あとは結果の通り、どうしようもない。次はおそらく宝塚記念を使うと思うが、無理じゃないはず。いつか4歳4強と言われた中唯一G1を勝てていないリンカーンにとって、宝塚記念が最後のチャンスだろう。 ストラタジェムは中段に控えたあとの仕掛けのタイミングがよかった。グレン・ボスというジョッキーも覚えておく必要がある。アイポッパーはもっと前で競馬しても善かったんじゃないかと思うが、長距離はやはり得意だ。トウカイカムカムも最初やり合わずに自分の競馬ができたことがよかった。G1初挑戦で5着は上々。 デルタブルースが迷走。勝ち馬から3秒以上離された10着は負けすぎの気がする。この馬もステイヤーズSの時のような積極的な競馬をすべきか。 ディープインパクトの勝利により前年のダービー馬による春天制覇は1999年スペシャルウィーク以来。1番人気の勝利は2001年テイエムオペラオー以来。いずれも名だたる名馬たちだ。ここ数年荒れ模様だったが久々に強い馬が強い勝ち方をするという王道を見せてもらった。最近はメンバーが揃わなかったのもあるが、まだまだ長距離レースは日本の伝統として残していって欲しいものである。
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