|| レグルス 08/12/08 (月)07:58
レース全体の回顧は既に行われているので、ここでは、騎手の感想を踏まえた本レースの問題点についてコメントする。
まず、一番人気のヴァーミリアン。1コーナーすぎ、フロストジャイアントが、コーナーを曲がり切れずに膨らんできたので、ヴァーミリアンは、「接触して外に押し出されるような形で、ポジションを下げざるを得なかった」と岩田騎手。3コーナーから外をまくって上がってきたが、走った距離は、勝ったカネヒキリと相当に差があった。この一戦で、ヴァーミリアンの評価を下げることは全く無いと思われる。
次に二番人気のサクセスブロッケン。これも、コーナーをうまく曲がれないティンカップチャリスが前を走っていた所、横山典騎手が、「米国馬がコーナーも回れないし危ない」という判断から、2コーナー過ぎ、ハナに飛び出さざるを得なかった。そのため、平均ペースに関わらず、前での出入りが激しくなって、結果的にサクセスブロッケンは直線で脚が上がってしまい、8着。この一戦で見限るのは早すぎる。
三番人気のカジノドライヴも、「右回りのコーナーワークもちょっとぎごちなかった」と安藤勝騎手が言うように、米国の左周りに慣れすぎた模様。やはり経験の浅さが問題になったが、6着に踏ん張っているのは今後を期待させる。
メイショウトウコンは、完全にヴァーミリアン一頭をマークした形で、ヴァーミリアンとともに、直線で大外を上がってくる。マークしていた側であった分、最終的にヴァーミリアンより前でゴールした。藤田騎手は、「まくり切ったと思った」が、実は、離れた内側に1頭抜け出てくる馬がいた。それが、優勝したカネヒキリであった。不利を受けない内側を、「あれこれ考えずシンプルに乗った」ルメール騎手の好騎乗が光った一戦であった。
それにしても、左回りの東京から右回りの阪神に変更されたことが、このような形で影響を及ぼすとは、誰も予想しなかったに違いない。
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