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セントライト記念 |
[ ☆レース回顧 ] |
|| 富士山 09/09/21 (月)23:21
ブレイクナインが押して押してハナに立ち、これに引っ掛かったヒカルマイステージが絡んで一見ペースは速そうに見えるが、実はさほどでもなく、前半1000mは60秒9。かなりの高速馬場であったことを考えればスローだろう。 ただ瞬発力勝負になったわけではなく、最速ラップが7ハロン目の11.5だったことからも、脚を長く長く使えるスタミナタイプの馬にチャンスが巡ってきた。実際上がりの3ハロンは11.7-12.0-12.2で、特に速くない。ただ長くいい脚といっても先行すると息が入らず苦しいので、展開有利と思われたミッキーペトラ・ゴールデンチケットは坂下で脚が止まってしまった。
結果的には3コーナーでその後ろにいたナカヤマフェスタとセイクリッドバレーが直線で抜け出した。ナカヤマフェスタはダービーで底力のあるところを見せて、前が総崩れだった皐月賞でも早めに動きながら8着と踏ん張っており、今回は耐久度の高さが勝利に結びついた。気持ちが切れないところがこの馬の長所のようで、そう考えれば菊花賞でも期待していいだろう。 セイクリッドバレーは同コース・同距離で似たような形の流れになった水仙賞でヒカルマイステージを下しており、位置取り的(当時7-8-6、今回6-5-6)にもその再現が出来た。末脚強烈で終い勝負に固めてみたくなるが、スローなら意外と自在に立ち回れる。引っ掛からないのがこの馬の強み。 良血フォゲッタブルが菊行き最後の一席にスルリと滑り込んだ。6月の中京戦でアドマイヤメジャーとコンマ2秒差の接戦を演じており(上がりは上回っていた)、それを比較に考えれば走っても不思議はないが、さすが良血パワーと唸らされた。ダンスインザダーク×トニービンの血統、2戦目が阪神2400mだったことからも現状はスタミナ優位、距離が伸びる本番でも楽しみは持てる。
アドマイヤメジャーは今ひとつ流れに乗れず、4コーナーでまだ10番手の馬群の中。さばいて最速の上がりで詰め寄ったが、この流れでは一瞬の切れ味は使えない。3連勝の内容があまりにも楽で、今回はそれがかえって仇となった。 ヒカルマイステージはあれだけまともに掛かりながら最後も踏ん張って5着、気性に課題はあるが実力は証明した。 案外だったのはマッハヴェロシティ。位置取り絶好に見えたが、追ってからピリッとしなかった。青葉賞2着の内容からは実に不完全燃焼。東京・新潟といった広いコース専用なのかもしれない。
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