|| 倫敦納豆 10/02/22 (月)00:59
人気はエスポワールシチー(1.7倍)、サクセスブロッケン(6.4倍)、レッドスパーダ(9.3倍)、リーチザクラウン(9.5倍)とここまで10倍以内、以下10倍台にテスタマッタとグロリアスノア。従来のダートの序列で考えるとエスポ1強、辛うじて対抗としてブロッケン、他はエスポとの差がありすぎるので、逆転候補として考えられるのは芝馬だけ、という評価だったのだと思う。その芝馬の評価も、逃げが予想されるローレルゲレイロ、リーチザクラウンの2頭がともにかなり外側の枠を引いたことで加熱する。外からかぶせられないことで逃げやすくなる上に、スタート直後の芝部分が少し長くなるからだ。 そのスタートで、ゲートの出では差はつかなかったがローレルゲレイロがその後の出足で先頭に立つ。他に前へ行こうとしたのがレッドスパーダ、ケイアイテンジン、そしてエスポワールシチー。逃げも考えられていたリーチザクラウンはダート部分に入って位置を下げる。結局ローレルゲレイロが逃げ、エスポワールシチーは早くも2番手。続いてレッドスパーダ、さらにケイアイテンジン、ダイショウジェット、サクセスブロッケンという流れになった。 ローレルゲレイロは3馬身ほど離して逃げていたが、4角でその差は大きく縮まった。直線に入ってエスポワールシチーが先頭に立つ。サクセスブロッケンが外から迫ろうとするが、むしろその差は広がっている。ケイアイテンジン、ダイショウジェットは何とか崩れないように踏ん張っているが、レッドスパーダは一気に後退。最後にテスタマッタが内をすくって2着に上がるがそこまで。
レースの上がり4Fは47:9、3Fで35:7。東京らしい上がりの速いレース…と言いたいところだが、3Fで37秒を切ったのは上位3頭だけで、あとはバテバテの中で着順を争っていたことになる。だが、そこまでペースは速すぎたのか、またそこまで時計の出ない馬場だったのだろうか、疑問に感じている。 今回の特徴は、着差の大きさにある。2馬身半、3馬身半、5馬身、1馬身半の順で、特に3着と4着の差が大きい。エスポワールシチーが歴代のダート王として水準以上であることは信じているのだが、同時に現在のダート界は層が薄いのではないかとも思う。
ところで芝系の馬たちだが (単勝人気順→複勝人気順→着順)、レッドスパーダ(3→3→12)、リーチザクラウン(4→6→10)、ローレルゲレイロ(8→10→7)、スーパーホーネット(9→12→15)、ザレマ(13→13→14)である。 唯一善戦したのが、距離不適合とみられて人気を下げていたローレルゲレイロであった。この馬は芝馬の中では唯一のG1馬である。レース前には「芝を走ってきている時点でダート馬より格上」のような論調があってそれは同意できないのだが、考えてみれば人気を集めたレッドスパーダ、リーチザクラウンの2頭はまだG3までしか勝っていない。もちろんエイシンプレストンのような大失敗例もあるが、G1馬の格なるものはこういう場面でも案外存在するのかもしれない。
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