|| 倫敦納豆 10/03/23 (火)02:38
皐月賞トライアルその2、スプリングSである。昨年の2歳王者・ローズキングダムが始動する。中山マイルは一般に器用さと先行力の比重が高すぎるとされ、そのため朝日杯の勝者はクラシックでの勝率が悪い、といって3歳になってもそれほど高い評価を受けられないことも多い。しかしローズキングダムは、朝日杯で先行もせず、器用に立ち回るでも無しに豪快な差し脚で勝った。そのためローズキングダムはそのままクラシックで通用する器とみなされ、今回は単勝で1.4倍と圧倒的人気になった。人気は続いてアリゼオ(6.0倍)、サンライズプリンス(7.1倍)とここまで10倍以内、10倍台の馬はなくその先は大きく離れた。 スタートしてまず出てきたのはカワキタコマンド。バーディバーディが続くが、内からアリゼオが内外の差を利用して先頭に立つ。続いてカワキタコマンド、バーディバーディ、アブラハムダービー、ゲシュタルト。ローズキングダムは中団の内側、サンライズプリンスはそれよりも少し後ろである。1000m通過タイムは1:00:2。 3角で前の2頭が抜け出す形になり、カワキタコマンドが外から先頭に並びかける。ゲシュタルトも前へ接近し、バーディバーディは内内を通って何とか食いつこうとするが限界のようだ。 直線に入って再びアリゼオがカワキタコマンドを離して独走する。2番手に上がったのはゲシュタルト。ローズキングダムも内から追いすがる。だがアリゼオは徐々に迫られながらも崩れず、1馬身の差をつけて逃げ切った。2着争いはゲシュタルトが頭差で凌ぎ切り、ローズキングダムは3着に終わった。
12.4-11.5-11.9-12.2-12.2-12.4-12.1-11.5-12.0
今回の騎乗を見ていて、アリゼオの横山典騎手がどの地点で力を込めたのかよくわからない。実際のペースも平均ラップに近く、平均的に力を出し続けて走ったのだろう。それだけにタイム面で無駄がない走りであり、逆に皐月賞での大幅な向上・改善は望みづらいのかもしれない。だがこの平均ペースでもっと長い距離まで押し切ることができたら?とも感じる。 ローズキングダムにとってはあくまでトライアルG2であり、負けていけないレースではなかっただろう。とはいえ、飛びぬけて強かったわけではなさそうだ。
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