|| 倫敦納豆 10/11/02 (火)02:14
現役最強馬はだれか。確固たる馬がいる場合以外は、このことがいつも論争になる。また、その話の決着をつけるためにG1がある。現役最強馬の有力候補であるブエナビスタは、ぶっつけの状態で秋天に挑んだ。他の馬は秋になってレースを使っており、「1番人気馬の方が順調度に疑問がある」という賭けとしては興味深い設定になった。 人気はブエナビスタ(2.2倍)、アーネストリー(4.9倍)、シンゲン(8.3倍)、ペルーサ(8.9倍)とここまでが10倍以内、以下10倍台にジャガーメイルがいた。 台風14号の影響で土曜の東京競馬は月曜に延期になった。この日曜の芝レースでは、4レースまでが重だったが、7レースからこの天皇賞までが稍重であった。一つ前の1600万下・芝1600mでは1分33秒5が出ており、強調するほどタイムが落ちていたとは言い難い。
12.4-11.3-11.6-11.6-12.2―12.0-12.2-11.7-11.3-11.9
スタートからペルーサが立ち上がり気味に遅れるが、毎日王冠のときほどではない。オウケンサクラが内から行きかけるが、大方の予想通りシルポートが先頭に立つ。最初のコーナーを曲がったところで隊列が決まってくる。 先頭からシルポート、続いて内にオウケンサクラ、外にキャプテントゥーレ、その後にコスモファントム、アーネストリー、スマイルジャックが続き、ブエナビスタはその後ろ、さらに後ろにシンゲン、出遅れたペルーサは後ろから2番目となった。1000m通過タイムは59:1と平均ペースか。 その隊列のまま直線に入って先頭はシルポート。オウケンサクラが内からジワジワと迫るが、坂を上ったところでブエナビスタが馬群を割って勢いよく抜けていく。すぐ外にいて抜かれたアーネストリーも必死で追うが勝負にならない。残り200mで馬群が壊れたあたりを狙ってペルーサが一気に伸びるが、これは2着まで。1着ブエナビスタ、2着ペルーサ、3着アーネストリー。
ブエナビスタの体調を気にしたのは杞憂であった。また、稍重を不安視する意見もあったがこれも克服した(ただし内から先に乾いていた可能性はある)。対牡馬G1で惜しいところで勝てないでいたが、4個目のG1はついに対牡馬のものとなった。 ただし、勝ち馬の脚力には不満はないものの、レースの勝負の面には不満が残る。1番人気の馬が内寄りを回っているのに、なぜ前がすんなり空くのか?他の馬の騎手が甘かったのではないかと感じる。
この点について、あえて佐藤哲騎手の騎乗を批判したい。道中はアーネストリーが前でブエナビスタにマークされるような位置関係だったのだが、4角で少し外に位置を変えたところ、その位置にブエナビスタに入られて、抜け出しに利用されてしまった。先行タイプのアーネストリーが先に抜け出してブエナビスタの追い込みを食らうのならわかるが、逆に先に突き抜けられて、後からついていこうとするレースになってしまい、完敗である。
ペルーサはダービー、毎日王冠、今回の秋天と3戦連続の出遅れ(今回は出負け程度だが)。もう出遅れは実力のうちとして計算すべきだろう。私が予想で述べたのとほぼ同じレースをしており、特に能力評価で修正したい点はない。ただ、末脚に期待して東京ばかり走らせているが、案外コースを替えれば出遅れないかも?
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