|| 倫敦納豆 11/06/06 (月)01:58
春のマイル王決定戦、安田記念。人気はアパパネ(2.2倍)、ダノンヨーヨー(5.1倍)、スマイルジャック(9.8倍)で、以下10倍台がストロングリターン、シルポート、ジョーカプチーノである。
12.3-10.7-10.9 ― 11.5-11.6-11.2-11.6-12.2
スタートからダノンヨーヨーが出負けする。まずはシルポート、リアルインパクト、ジョーカプチーノが前を争うが、シルポート、ジョーカプチーノ、リアルインパクトの順となる。その後ろにクレバートウショウとビューティーフラッシュがいて、アパパネはその後ろの集団の中に、スマイルジャックはさらに後ろ、ダノンヨーヨーはまだ後ろから2番目であった。3角手前からリーチザクラウンが仕掛けて5番手くらいまで上がる。 直線に入って、逃げるシルポートにジョーカプチーノが迫る。しかしその後ろのリアルインパクトとクレバートウショウの脚も力強い。 坂を上ったあたりで、後続勢が外からやってきた。ビービーガルダン、サンカルロ、スマイルジャック、ダノンヨーヨー…しかしその後伸びてこない。馬群の真ん中からアパパネも出ようとするが、今回は伸びてこない。 先頭はジョーカプチーノにリアルインパクトが並ぶ。リアルインパクトはジョーカプチーノを競り落とすが、大外勢から唯一スマイルジャックが追いすがる。しかしこれも伸び切れずと見えたところで、中央からストロングリターンが急襲。一気に先頭に近づくが、辛くもリアルインパクトがクビ差だけ残して勝った。 3歳馬の安田記念勝利は、あのスウヰイスー以来である(当時は「安田賞」)。また、堀宣行厩舎のワンツー、南関東リーディングの戸崎騎手のJRAG1初勝利でもあった。
ペースを見ると前半が結構速いのだが、前で戦った馬が多く上位にいる。これは後方にいて直線で外に出した馬が伸びなかったせいで、どうも内が伸びる馬場だったようだ。そのため先行勢を交わそうと外に出したが運の尽き、になっていた。だがこのことを理由に勝ち馬にケチをつける気にはならない。(個人的に内伸び馬場が嫌いでないこともあるが)そもそもリアルインパクトはかなり外の枠で、それを普段よりも前で戦うことで内を回ることができたのだ。きちんと努力した結果の勝利である。 勝ったリアルインパクトとどうしても比較したくなるのが3着のスマイルジャックである。伸びないはずの外から唯一追い込んできた。こちらこそ内枠スタートなのだから、もし前でレースをしていて、内を回っていたら勝てたのではないか?とも思わせる。おそらくは、前半を抑えることで末脚を引き出すことに成功したのである。また前半が速いペースだった点を考えると、後方待機は常識的な作戦である。そう考えると決して下手な騎乗ではなかった。 ただ、馬の力を存分に引き出す乗り方をして「自分のレースをする」点では完璧であっても、結果的には損な戦い方になった。たとえ自分の力を出し切れなくてもセコく戦った方が現実の勝利に近づいたように思える。
ところで、直線前半でビービーガルダンがまず内によれてコスモセンサーを押し込め、それを直そうと外に出すと今度は外に行き過ぎてサンカルロを弾く場面があった。この件は特に審議にはなっていない。
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