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天皇賞・春 |
[ ☆レース回顧 ] |
|| マラ男 13/04/29 (月)00:09
晴天の京都競馬場。馬場はフラットで、去年のように時計が速く、前が止まらない高速馬場という訳ではない。人気ではゴールドシップ(1.3)、フェノーメノ(6.2)、トーセンラー(13.6)と続く。ゴールドシップは周知の通り、菊花賞と有馬記念制覇を含む4連勝中で、前哨戦の阪神大賞典も快勝。順調度と適正が大きく買われた。一方でフェノーメノは昨年菊花賞でなく、天皇賞秋(2着)へ出走。此方も前哨戦の日経賞を快勝。ただ、遠征と適正が不安視されていた。ゴールドシップを十分負かせる馬だが、3000m級のレースという条件から未知の領域があった。
タイム:3:14.2 ラップ:13.0 - 11.9 - 11.6 - 11.4 - 11.5 - 11.6 - 11.7 - 12.5 - 12.1 - 12.4 - 12.5 - 12.8 - 12.9 - 11.9 - 11.8 - 12.6
スタートが切られるとサトノシュレンが先頭、2馬身差でトウカイパラダイス、ムスカテール。やや離れてユニバーサルバンク、コパノジングー、カポーティスター、フェノーメノ、マイネルキッツ、アドマイヤラクティ、レッドデイヴィス、トーセンラー、レッドカドーとここまでが中団。トウカイトリック、フォゲッタブル、メイショウカンパク、ジャガーメイル、ゴールドシップ、デスペラードと後方。集団は縦長ながらも互いに追走状態。緩みない流れで、前半1000m通過59.4秒。3.4コーナーで先頭のサトノシュレンが単騎で2番手を10馬身まで離して行くがオーバーペース(2000m通過から1:59.7、2:12.2、2.25.0)。向正面の上り坂で2番手集団が固まるとペースアップして先頭馬を追撃。フェノーメノが2番手までポジションを上げていくと、トーセンラーも続く。一方後方のゴールドシップは手綱と鞭を入れて加速。下り坂800m切って先頭サトノシュレンは脱落。フェノーメノ、トーセンラー、ゴールドシップの3頭が並ぶも、ゴールドシップの手ごたえが悪い(蛯名・武豊両騎手はゴールドシップを振り返り相手にならないと速断)。直線入るとフェノーメノ先頭で、トーセンラーが追いかける、後方からレッドカドーとジャガーメイルが迫る。ゴールドシップは伸びきれない。そのままフェノーメノ、トーセンラー、レッドカドーの順番で入線。
前半から緩みないペースのまま集団走。フェノーメノは中団で息を殺しつつ、直線までスタミナを持たせてスパート。ゴールドシップは「何時もの超ロングスパート」を仕掛けるのだが、先頭集団に取り付き、更に直線まで加速してスパートするだけのスタミナは「もうなかった」。結局向正面で自分より前2頭を追い抜くことはできなかった(5着)。
フェノーメノは輸送問題をクリアしつつ、調子も絶好調。長距離戦の駆け引きと、エスコートさせた蛯名騎手の腕前が光った。実力あっての結果なので、文句ないだろう。ただ、激しい消耗戦だっただけに疲れが心配。
ゴールドシップについては前述の通りだが、馬自身気分が乗らないことを内田騎手も熟知したのか、早めの馬場入場で調子を上げようと試みたものの、効果がなかった。筆者個人として気にしていた一本調子な性格が、今回はマイナスに出たのでないか、と思っている。レースの流れに乗れなかったのも事実なので、敗因ははっきりしている。
他の馬に関しては殆ど言うこともない。しいて言えばレースの流れに乗れるか、乗れないかの差。
さて、天皇賞前に気になったことが一つだけ。今週の競馬ブックのある方の反発的論評。内容は「天皇賞春の距離短縮」というもので、海外挑戦する歴代の三冠馬が実力を発揮できないのは距離が悪いというもの。遠まわしに現役三冠馬オルフェーヴルのことを語っている。オルフェーヴルは去年出走し、今年は回避。私的にこの論評は回りくどい短絡な内容と受け止めている。大レース前でこういう論評を語らせ、載せるのはファンの気を悪くするだけなので止めてほしい。
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