|| 倫敦納豆 17/06/26 (月)00:58
中央競馬上半期を締めくくる宝塚記念だが、勝負という意味で盛り上がっていたとは言い難い。サトノダイヤモンドが不出走で、キタサンブラックの1強と思われたからだ。また、マイル路線からの参戦も少なく(該当するとしたらミッキークイーンだが…)、頭数も11頭と少ない。 人気はキタサンブラック(1.4倍)、シャケトラ(8.5倍)、サトノクラウン(9.0倍)とここまでが10倍以内、以下ミッキークイーン、ゴールドアクター、シュヴァルグランが10倍台である。なお、馬場は稍重だが勝ちタイムは2:11:4と遅くはない。
12.5―11.1-11.6-13.1-12.3-11.7―11.6-11.8-11.7-11.8-12.2
スタートから何が何でもと先頭を狙う馬は出てこなかったが、まずはシュヴァルグランが先頭に立ち、シャケトラが続く。直線の土は柔らかそうに見えた。クラリティシチーが内で続き、さらにここでキタサンブラック、ミッキーロケットとなった。さらにゴールドアクター、サトノクラウン、スピリッツミノル、ミッキークイーンときて、少し離れてレインボーラインとヒットザターゲットである。 2角あたりから、キタサンブラックが外からじわじわと上がっていき、3番手までやってきた。これをマークしてのことなのか、サトノクラウンも前に近づいて、キタサンブラックの外につけた。1000mの通過は1:00:6。馬場の荒れを気にしたか、先行勢は内を開け気味に3〜4角を回る。その空いた内を狙ってクラリティシチーが上がってきた。スピリッツミノルもこれに続く。 直線に入って先頭はシャケトラ。逃げたシュヴァルグランは既に馬群に飲まれ、仕掛けたクラリティシチーもいっぱいである。当然のごとくキタサンブラックが外から、と思いきや、追い越しあぐねている間にさらに外からサトノクラウンが交わし去った。ゴールドアクターも内から伸びている。キタサンブラックは馬群に飲まれ、最後は追うのをあきらめた。内で粘ったゴールドアクターにも並ばせず、サトノクラウンが宝塚記念を制した。3着は最後に追い込んだミッキークイーン。
勝ったサトノクラウン(デムーロ騎手)については、戦前から「馬場が渋るならこの馬」という予想があったが、ある程度(強烈に渋ったわけではないので…)この説の正しさを証明する形になった。また、少頭数などからスローペース予想も多かったが、前半がそれほど遅くならなかったのもよかったか。 ただし騎乗についてはキタサンブラックをマークするためか、外外を回り続けた。レース観戦中はこの点を悪いことだと思っていたが実際に勝たれたということは、馬場悪化が進んでいたということか。 馬場評価という点では、2着ゴールドアクター(横山典騎手)も評価しづらい。内枠を利用してインベタかと思いきや最初の直線で早くも外へ移り向正面までは外、3角からはずっと内を通った。矛盾しているように思えるのだが、独自の思考を貫く騎手なだけに、何か考えがあったのかもしれない。 そして結果としては実らなかったが、クラリティシチー(松山騎手)の内狙いは肯定したい。他の馬がやらせてくれるかどうかはわからないが、5〜6番目くらいに強い馬で同じことをしていれば、一発あったのではないか。
キタサンブラックの敗因については、武豊騎手がわからないと言っており、私にも予想しづらいのでカットいたします。
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