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エリザベス女王杯 |
[ ☆レース回顧 ] |
|| マラ男 17/11/12 (日)20:19
今年のエリザベス女王杯のポイント、個人としては「騎手」だった。乗り替わりが多く(計9頭)、馬の実力が伺い知れない。「もしかしてシンガイ人気にもチャンスある?」とも考えた。ヴィブロス(2.8)、ルージュバック(6.2)、ミッキークイーン(7.2)、ディアドラ(7.4)、モズカッチャン(7.7)、スマートレイアー(11.2)、リスグラシュー(15.0)、クイーンズリング(15.1)、クロコスミア(26.4)。乗り替わりがプラスに思われたのはルージュ。マイナスだったのはディアドラ、スマートレイアー、リスグラシュー、クロコスミア。クイーンズリングは可もなく。※スマートレイアーは武豊騎手が調教中に負傷し、当日乗れないことで、川田騎手へ。
ラップ:12.5 - 11.3 - 12.7 - 12.8 - 12.7 - 12.8 - 12.9 - 12.2 - 11.6 - 11.2 - 11.6 タイム:2:14.3
先手は最内枠からクインズミラーグロ、元々差し馬である。2番手追走がクロコスミア。3馬身差でマキシマムドパリで縦長を形成。ヴィブロスとモズカッチャンが内を追走して3.4番手。トーセンビクトリー、スマートレイアー、デンコウアンジュ、ジュールポレール、ミッキークイーンが大外追走して7.8番手。エテルナミノル、クイーンズリング、ルージュバック、リスグラシュー、タッチングスピーチ、ハッピーユニバンス、ディアドラ、ウキヨノカゼ。向正面でペースが下がる(12.7 - 12.8 - 12.7 - 12.8 - 12.9 )ものの、ヴィブロスを各馬マークしてたのか、けん制し、そのヴィブロスも後ろかがみの姿勢が仇になったのか後退気味。縦長馬群を助成。坂下でエテルナミノルが捲り気味に上がっていくが、それ以外の馬に大きな動きなし。直線入ると、馬群は大きく外へ広がる。最内から後退するクインズミラーグロをクロコスミアが捉える。その後方からモズカッチャンが食らいつく。大外からミッキークイーンが捉えそうな脚で突き抜けるが、残り50mで止まる。ゴール前でモズカッチャンがクロコスミアと捉え先着。1着から3着までが同タイムで入線した。
直線内伸びの先行決着。外の馬、後方待機策の馬に出番はなかった。向正面でペースダウンし、縦長になった1.2コーナー時点で大勢が決着。何と言っていいのか、勝ち馬に大逃げを許された、そんなレースだったと思う。例外的に博打を打ったのは逃げたクインズミラーグロとマイルの追い込み馬を前へ行かせたデンコウアンジュの両頭。 鮫島一歩調教師は初のGI制覇で、それまで2着にシルクフェイマスやパドトロワがある。鮫島調教師は騎手にうるさいのか、周期的に主戦騎手を変えてきたが、例外だったのは安藤勝己ことアンカツだけである。 騎手ミルコ・デムーロは新潟記念から11週連続複勝圏内確保。今回、外国人騎手ワンツースリーフォーの可能性もあったし、今年の秋競馬は2010年度以来、ルメールとミルコのJRA所属騎手含む、ライアン・ムーア(JCに契約馬参戦)、クリスチャン・デムーロ(ミルコの弟、JCはソウルスターリング騎乗予定)、ヴァンサン・シュミノー、アンドルケ・シュタルケ(JCにドイツ馬2頭参戦)、アンドレア・アッゼニらが7名が短期免許で来日。未確認だが、ヒュー・ボウマンも来日予定とのこと。今年はダグラス・ホワイト、ジャン・モレイラらが夏に参戦している。
こうなると、日本人騎手の更なる奮闘を促したいものだが。特に二名の騎手、同期の和田竜二と福永祐一騎手両名である。和田騎手はゴール後にミルコにタッチを交わした点。起用した陣営からすれば、やや軽率な行動で、悔しさを露わにしてほしい。自ら実績を積み上げた馬にしてやられるなら尚更である。クロコスミアにチャンスありと見ていたので、余計に。一方、福永騎手は大レースで精彩を欠いている。そんな精彩を欠いている彼に堂々と雷を貶める人物の一人、師匠・瀬戸口勉氏(2017年11月9日)が今週亡くなった。もう一人が師匠の北橋修二氏である。もし私が北橋氏なら「もっと積極的に騎乗しろ」と言うし、結婚式で福永騎手の誉め言葉「二流」が悪い意味で捉えられてしまう。今回、和田・福永騎手の手腕は残念ながら悪い意味で捉えている。テイエムオペラオーの8連勝やダイワエルシエーロのオークスの逃げのような大胆な騎乗ができるものと信じているが…
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