|| 倫敦納豆 18/04/16 (月)00:12
牡馬クラシック第1弾、皐月賞である。朝日杯と弥生賞を勝ったダノンプレミアムが不動の本命、との声が強かったが、調整に難があったようで回避した。一気に混戦ムードとなり、前夜から当日朝までの雨がさらに怪しいムードを煽った。なお、レース時点での馬場は稍重である。 人気はワグネリアン(3.5倍)、ステルヴィオ(3.7倍)、キタノコマンドール(6.3倍)、ジャンダルム(9.6倍)、オウケンムーン(9.7倍)とここまで10倍以内、以下タイムフライヤー、エポカドーロ、ジェネラーレウーノが10倍台である。なおフルゲートは18頭だが、今回の出走は16頭である。
12.6-11.0-11.9-11.5-12.2―11.9-12.4-12.4-12.7-12.2
今回の皐月賞の特徴として、(近走から判断して)逃げそうな馬が多かったことが挙げられる。内枠から順にアイトーン、エポカドーロ、ケイティクレバー、ジェネラーレウーノ、サンリヴァル、ジュンヴァルロが考えられた。そうなると速いペースが予想されるが、今挙げた馬の中に単勝10倍以内の馬は入っていない。 スタートでまずジェネラーレウーノが前へ出かかったが、内からアイトーン、外からジュンヴァルロが出てくる。1角で既にこの3頭が先団を形成していた。 先頭はアイトーン。そのすぐ後ろにジェネラーレウーノとジュンヴァルロ。離れてエポカドーロ、続いてケイティクレバーとサンリヴァル、さらにマイネルファンロン、スリーヘリオス、タイムフライヤー、ダブルシャープと続く。その後にようやくオウケンムーン、ジャンダルム、ワグネリアン、グレイル、ステルヴィオ、キタノコマンドールが最後方である。人気馬の多くが後ろに位置取る形になった。前半1000mは59:2、向正面では先頭と4番手の間に約2秒の差がついている。 3角でも前の3頭と後続の差は詰まらず、4角に入ってからようやく徐々に差が詰まり始めた。直線に入ってまず先行勢からジュンヴァルロが後退、ジェネラーレウーノは先頭に迫る。後続集団からはエポカドーロと、その後ろに内からケイティクレバー、外からサンリヴァルが追う。ステルヴィオ、ワグネリアン、キタノコマンドールが外に回って前を狙うがまだ後方だ。ジェネラーレウーノが残り200mで先頭に立つがここでエポカドーロが急追。ジェネラーレウーノを捕えてそのまま突き抜けた。2着も一緒にやってきたサンリヴァル、3着はジェネラーレウーノが粘り切った。
エポカドーロは先頭が大きく離れた後の後続グループを引っ張る形となった。先頭グループに逃げ切られるプレッシャーを強く感じる場所であり、しかも後続グループの他の馬たちからは目標にされる。私の認識では、非常に苦しい場所である。 ここでエポカドーロの動きを振り返りたい。前の3頭がいなかったと仮定すると、ややスロー程度のペースで逃げ、残り600mで自分からペースを上げてそのまま後続を完封した、という形になる。実際の競馬でもそれなりにあり得る形だ。その上で、逃げ残りを図るジェネラーレウーノを捕えてもいる。馬自身の強さもあるだろうが、戸崎騎手がものすごい好騎乗をしたと思っている。 後方待機で人気に答えられなかったステルヴィオ、キタノコマンドール、ワグネリアンといった馬たちについてだが、たしかに後方待機が損だったのは事実だろう。だが稍重とはいえ上がりタイムが極限まで速かったわけでもない。人気にふさわしい力を持っていれば、勝つまでは無理でも勝ち馬に迫る位置まで来ることは可能だったはずだ。足りない部分が適性なのか地力なのかはわからないが、今回は完敗である。
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