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小倉記念 |
[ ☆レース回顧 ] |
|| 白幸緋牡丹 03/8/20 20:31
前日の雨で馬場状態が不安視されたが、日曜午前は雨中でも比較的好時計。雨が上がってやや重まで回復すると外差し馬馬と化していた。それを踏まえればロサード-サンライズシャークの決着は然程難しい答えではなかったと言える。
レースは、まず内枠から前年度覇者アラタマインディと上がり馬コスモリバーサルの煮え切らない先行争いから始まるが、この時点でこの二頭はアウトだった気がする。ペースはローカル重賞にしてはスロー気味のペースだが、ロサードは馬群の後ろでじっくり。一番人気に支持されたサンライズシャークに至っては度胸良く馬群からかなり離れた最後方と、二頭は出遅れたタイチルドレンよりも後ろで自らの競馬に徹する。
勝負どころを前にしてメイショウドメニカがインを衝いてマクってくる。四角の前ではマヤノアブソルートの手応えが怪しくなり、先行二頭も余力が疑わしくなってくる。手応えの良いエイシンスペンサーが内で前が開くのを待ち、三歳馬クレンデスターンが外から先行勢を一気に飲み込もうとする。更に外をマクってタイチルドレン、その後ろから大外を狙うロサード、そのロサードを狙うかのようにサンライズシャークが忍び寄ってくる。
直線の攻防は、辛うじて先頭のアラタマインディにメイショウドメニカが襲い掛かるが馬場の悪さもあって抜け出し切らない。すると九歳馬グリーンブリッツが思い切ったイン突きを敢行して何と先頭に立つ。しかしやはり外差し馬場、馬場の良いところを選んだロサードとサンライズシャークが馬体を併せながら他馬とは違う伸びを見せゴール。斤量上位ながらロサードの勝負根性が勝った。三着争いは際どかったが、見せ場十分のグリーンブリッツが良い伸びを見せたエイシンスペンサーに辛うじて先着。
ロサードは端的に言えば貫録勝ち。抜きんでた実績馬の割りに好配当だったのは馬場と近走と休み明けが嫌われたのだろうか。しかしながら多少の荒れは58キロでなければこなしてきたし、前走は不利もあって納得の最下位、小倉に執念を見せる橋口厩舎でもあり、ちょっと可哀想な人気だったと思う。テン乗り武幸騎手もソツ無く乗った。
サンライズシャークは人気先行とも言われたが、持ち味を見せて連を確保。ただロサードとの三キロ差は人気に応える分には厳しかった。クラス慣れしての今後に注目したい。
グリーンブリッツはここに来て重賞でも善戦続き。北九州記念でも同斤だったコスモリバーサルと差が無かったと考えると、一キロ差が付いた今回は(距離不安があったものの)ミエミエの穴馬だったのだろう。
休み明けエイシンスペンサーも好内容。春の不振からは脱した感。
悪馬場適性と勢いを買われて二番人気のコスモリバーサルは直線失速のブービー負け。してみると、ある程度のペースで引っ張ってくれる逃げ馬がいた方が持ち味が生きるのかもしれない。
ロサードの宿敵(?)とも言えるマヤノアブソルートも三番人気に支持されたがシンガリ負け。揉まれ弱さが出たのかデキが落ちていたのか。悪馬場が苦手とは言っても、力量的にここまで負けるのは少し不可解。
終わってみれば「冷やかし」とも思われた「エイシンプレストンの登録」が意外な意味を持った。橋口師も感謝したように、それが無かったらロサードの「恵量」が実現しなかった可能性が高かったのだから。
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