|| 倫敦納豆 19/04/28 (日)23:58
人気は昨年の菊花賞馬フィエールマン(2.8倍)、その菊花賞の2着馬エタリオウ(3.3倍)の2強オッズ。続いてユーキャンスマイル(6.4倍)、メイショウテッコン(9.2倍)、クリンチャー(9.2倍)、グローリーヴェイズ(11.3倍)の順。
12.9―11.5-11.6-11.6-12.2-12.2―12.5-13.8-13.3-12.4-12.5―12.3-11.7-11.6-11.0-11.9
スタートでまず出たのはヴォージュとメイショウテッコン。こうなると大外のロードヴァンドールは逃げ争いでは不利である。しばらくあって、隊列はヴォージュ、ロードヴァンドール、メイショウテッコンの順で落ち着いた。以下カフジプリンス、チェスナットコート、パフォーマプロミス。この後にグローリーヴェイズ、クリンチャー、フィエールマン。さらにリッジマンとユーキャンスマイルで、その後にリッジマン、さらに後にエタリオウ。私はウインズで観戦していたが、2番人気のエタリオウが離れた最後方を走っていたことにどよめきが上がっていた。 始めの1000mは59:8である。1周目の直線では、馬群は前6頭とその後ろ6頭、最後方に離れたエタリオウに分かれていたが、前の馬群も後ろの馬群も疎らで、全体としては縦長であった。 記録を振り返ると、7F目で一気に速度が落ちている。ここで後方勢が間合いを保って同じように速度を落としてくれていれば先行勢にチャンスがあったのだろうが、甘くはなかった。馬群は凝縮、とまでは言わないが、一気に前後の差は詰まった。離れた最後方のエタリオウでさえかなり近づいている。 相変わらず遅い9F目。ここでフィエールマンが少しづつ位置を上げていく。こうなると全体のペースも上がらざるを得ない。この動きの中でエタリオウが再び馬群から離され、今度はしっかり追い始めた。 残り1000mを切って、早くもロードヴァンドールが位置を下げ始める。メイショウテッコンが先頭に並び、カフジプリンスも迫った。だがもうその後ろにフィエールマンが来ている。エタリオウも後方から追い上げている。するとこの2強の(縦の)間に、戸崎騎手のグローリーヴェイズが入り込んで一緒に上がっていく。逃げていたヴォージュはここで後退(完走できず。後に故障と判明する)。 直線に入ったところでは既にフィエールマンが先頭。外側にグローリーヴェイズが並ぶ。エタリオウもパフォーマプロミスと並ぶ形で追いかけるが、前2頭とは離されていく。フィエールマンがクビ差でグローリーヴェイズを退け、天皇賞を勝った。3着争いはパフォーマプロミスが制した。
レース前の不確定事項として、「戦歴が少なすぎてわからないフィエールマン」「2着ばかりで得意条件を把握できないエタリオウ」があった。 フィエールマンは自ら動いて長距離のレースを勝ち切った。中距離の強さがどの程度になるかはまだわからないが、長距離は強かった。昨年の菊花賞が違うペースだったとしても、勝っていた可能性は高かったのではないかと感じた。ただし時計はもう少し出てもよかったのではないかとも思っている。 エタリオウは、期待されたほどには長距離適性がなかったのではないか。おそらく後方を進んだ騎乗は競馬ファンの多くに批判されているだろう。確かに私も、勝つための競馬としては悪かったと思う。だが前半のハイペースを避けて中盤の緩みで追いつき、フィエールマンの仕掛けに後から反応して追いかけた。着狙い(のつもりはなかっただろうが)の戦いとしては悪くなかったのだ。最後の3着争いで競り負けたのは物足りない。ただし、パフォーマプロミスが世間の予想よりも強かったのも事実であるが。
訂正しました。(誤)グローリーウェイズ (正)グローリーヴェイズ
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