|| 倫敦納豆 11/12/29 (木)01:22
人気はオルフェーヴル(2.2倍)、ブエナビスタ(3.2倍)、トーセンジョーダン(9.3倍)とここまで10倍以内、以下ヴィクトワールピサ、アーネストリー、レッドデイヴィスと続く。
6.8-12.0-12.4―12.1-13.1-14.4-14.3-13.0―12.0-11.9-11.4-11.3-11.3
先行馬はいても明確な逃げ馬はいない。スタートして先頭に立ったのはアーネストリーだった。他に誰も逃げたがらなかったとはいえ、ここから3〜4角を回るまでは、特別に遅いペースではなかった。だが最初の直線に入ったあたりから猛烈なスローペースとなる。 アーネストリーの後にヴィクトワールピサ、その後ろに内にブエナビスタ、外にトーセンジョーダン。続いてエイシンフラッシュ、ヒルノダムール、レッドデイヴィス、トゥザグローリーとキングトップガン、さらにジャガーメイル、ローズキングダムときて後ろから2番手にオルフェーヴル、最後方にルーラーシップである。1〜2角は1ハロン14秒台ペースだった部分なのだが、先頭と2番手は2〜3馬身ほどの差がある。 さすがに遅すぎると思ったか、向正面に入って少しペースが上がる。しかし残り1200mを過ぎたあたりから2番手のヴィクトワールピサが先頭に並びかけそうになり、後続も徐々にペースを上げて前との差を詰めようとする。オルフェーヴルはまだ後ろから4番目だが、3角から外を回って追い上げる。 コーナーの内外差を利用してアーネストリーがリードを奪うが、直線入り口あたりから猛烈なスパート合戦となる。アーネストリーに迫るヴィクトワールピサ。その後ろにエイシンフラッシュ、トーセンジョーダン、オルフェーヴルが来るが、トーセンジョーダンの勢いが弱い。外から伸びていくオルフェーヴルに最後まで抵抗したのはエイシンフラッシュだったが、ゴール直前の数十mでオルフェーヴルがジワリと差をつけて先頭でゴールした。
遅いペースなのに前残りが少なかった今回のレースをどう分析すべきなのかはよくわからない。だがさすがに、オルフェーヴルがペースに恵まれたことはなかったのではないか。根拠は、第一に勝負所で外を回って距離をロスしている点、第二に最後の1ハロンで(上り坂なのに)減速していないことから、脚を余し気味だったと考えられる点である。 ディープインパクトは三冠直後の有馬記念を負けたことから、その時点では「現役日本馬最強」を証明できなかった。あくまでファンの憶測レベルだが、4歳春に国内戦に専念したのはそのことが一因だったのではないかと言われていた(もっとも倒された相手のハーツクライが海外遠征したため、直接対決で借りを返すのは秋まで先延ばしになるのだが)。その意味では、オルフェーヴルは今回の勝利で強い立場を手に入れたことになる。
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