St Nicholas Abbeyが抜けているか。前走のG3ムーアズブリッジSでは不覚をとったが、実績でも、ドバイシーマクラシックでCirrus Des Aiglesと接戦した状態からも、最有力。
Beaten Upはドバイシーマクラシックで6着と初の敗北を喫してしまったが、まだキャリア4戦。力を付けてくる余地は大きいだろう。昨年のセントレジャー勝ち馬Masked Marvelはその後の成績が芳しくないが、前走で一叩きしたことでどこまで上げてこられるか。そのG2ジョッキークラブSでMasked Marvelに大きく先着したQuest For PeaceはG3カンバーランドロッジSの勝ち馬。キャリア的に、もう一回り大きくなってくれると楽しみ。
押してハナに立ったのはRobin Hood。St Nicholas Abbeyをアシストすべく飛ばしてゆく。離れた2番手にMasked Marvelが付け、Quest For Peace、行きたがるのをなだめつつBeaten Upが続く。St Nicholas Abbeyは5番手を追走、最後方にRed Cadeaux。
6頭でも隊列は縦に伸びる。Robin Hoodのリードは4馬身以上、その後も1馬身以上の間隔で続いてゆく。外めを回ったSt Nicholas Abbeyは一旦Red Cadeauxに前へ出られたりしつつも、最終コーナーを迎えると大外から進出を開始。Beaten Up、Quest For Peaceを一気にとらえ、前を追う。
Robin Hoodは直線を向くと一杯で、Masked Marvelが先頭に変わるが、直ぐにSt Nicholas Abbeyがやって来る。Quest For Peaceをかわし2番手に上がったSt Nicholas Abbeyは、追い出されると間も無くMasked Marvelも抜き去り、後はリードを広げるだけ。Red Cadeauxが追い上げ2番手に上がるが、全く関係無し。St Nicholas Abbeyが4 1/2馬身差を付け完勝。2着Red Cadeaux、3着Masked Marvel。
Parish HallとPower、デューハーストSで1、2着だったG1馬2頭が実績上位。Parish Hallは距離が伸びて良くなり、伸びしろもありそうなのに対し、Powerは英2,000ギニーで今季初戦を済ませた。Powerの前走は17着と惨敗だったが、如何に巻き返すか。その英2,000ギニーで3着だったHermivalは今回が4戦目、上昇度に期待がかかる。Trumpet MajorはG3クレイヴンS圧勝で、英2,000ギニーでは4着、地力が付いたことがうかがえる。Takarは2連勝中、今季初戦の準重賞テトラークSを勝ってきた。Powerの僚馬WroteはBCジュヴナイルターフの勝ち馬。UAEダービー3着の後、前走のG2ダービートライアルS3着で結果が思わしくないが、距離短縮は良さそう。UAEダービーでWroteも破っているDaddy Long Legsは米遠征が散々な結果だったが、ダートに対応できなかっただけともとれる。欧州ではG2ロイヤルロッジS完勝もある。良血Born To Seaは前走英2,000ギニー12着、勝負に絡むにはどれだけ上積みが出来るかがポイント。
Daddy Long Legsが飛ばしてゆき、Wroteが2番手に付く。2頭が後続を大きく引き離し、縦長の隊列を作る。好位にTrumpet Major、その後Takar、Powerはその内を行く。Hermivalがその後に付いて、Born To Seaが最後方から。
段々と前のリードが開き、後続が詰まってゆく。Daddy Long Legsが2馬身半リードして、続くWroteの後ろは5馬身以上離れて、そこから馬群という形で勝負所へ向かう。
飛ばしに飛ばしたDaddy Long Legsは流石に真っ先に鞭が飛ぶ。追い出しにかかった後続は残り2Fを過ぎた辺りから前に詰め寄ってゆく。3番手に付けたTrumpet Majorが失速、Takarも伸びを欠く一方で、Foxtrot Romeoと、内から脚を伸ばしてきたPower、その後を追ったReplyが、逃げるDaddy Long Legsに迫る。残り100で3頭がDaddy Long Legsを飲み込み、そこから抜け出したPowerがFoxtrot Romeoに1馬身の差を付けて1着。3着にReplyが入った。