19世紀初頭の名牝
Penelopeの第2子(長男)で、父Waxyは
Eclipseの孫に当たります。馬名の由来は、「鯨のひげ」です。
ニューマーケットを中心に、3〜6歳に20戦13勝で、そのうち6勝がマッチレース、さらに1度単騎で出走があります。1810年のダービーS勝ち馬です。母のオーナーブリーダーだった第3代
グラフトン公が亡くなってラドブローク氏が購入しますが、同氏も亡くなり、第3代エレグモント伯に買い取られました。
種牡馬入りしてからは、Lap-Dog(1826ダービー),Spaniel(1831ダービー),Caroline(1820オークス)などを輩出し、2度リーディングサイアー(1826,27)になりました。
しかし、この馬が現在の父系に名を残すのは、他の産駒の活躍によるものです。Camelを経て孫のTouchstoneからは
Himyar,
Hamptonを、Sir Herculesを経て孫の
Birdcatcherからは
Swynford,
Teddy,そして
Phalarisを、それぞれ子孫に出して現在の繁栄に及んでいます。現在の競走馬において、
St.Simon系以外(つまり
Pot 8 o's系)の
Eclipse系は父の血統をさかのぼるとこの馬に行き当たります。