独史上最強牝馬との声もある女傑。普段馬の評価を口にしない主戦のゲルハルト・シュトライトが、この馬に関しては、「スーパーホース」と語ったという。気性の激しい馬で、言うことをきかせるためにあの手この手が施され、調教をつけるのも一苦労であったそうだ。
レースぶりは圧巻そのもので、スタートで飛び出すと、どんどん差を広げてゆき、最後は大差勝ちという光景が、当たり前のように繰り返された。ツークンフツレネン、キサスゾニーレネン、ディアーナ賞、ダービー、ライヒスハオプトシュタット大賞などを勝っており、ダービーは10馬身差の圧勝で、これ程強い勝ち方をした馬は他にいないとさえ言われる。通算12戦9勝2着3回。
13歳の時に不治の病に冒され、2頭の牝駒を残しただけでこの世を去った。2頭は競走馬としては成功しなかったが、その牝系からは英ダービー馬
Slip Anchor、凱旋門賞馬
Sagaceなどが出ている。