お気持ちはわかります。
無責任な結果論を使うなら、やはり無理な適性検査をせずに、自身が実績を残している条件でやらせたほうが、おそらく結果がよかったと思いますよ。
しかし、結果が出るまでわからないのがサラブレッドの特徴でしょう。
ガリレオにしても、前出の
シンダーにしても、”適正”を見るにおいて人間に与えられたサンプルは「8」です。
これは引退時での数であり、現役時は更に判断する材料が不足しています。
実際、
ガリレオのダート適正が本当に無かったのかも、はっきりと断言できないと思います。
この掲示板で、いろいろな競争馬の能力の特徴が、いろいろな人によって書いてあります。
もちろん、とても参考になるのですが、それは一種の、少ないサンプルの中で補った、人間の思い込みによるものとも言えると思います。
芝かダートか?馬場状態は?適正距離は?脚質は?右回り左回り?輸送に強いか?力の出せるレース間隔は?・・・・
そのすべてを把握するには、とてもじゃないですがデータがありません。
ある程度推測はできても、実際のところはやってみないとわからないでしょう。
そしてここからが本題ですけど、
負けたとしても、挑戦した事は良い事だと思います。
サラブレッドは、血を磨き上げる動物という観念からすれば、偏った条件での優れた競争成績より、いろんな条件を試して、現役の間に少しでも特徴を掴むことの方が意味があると思います。
ガリレオのように、現役途中の段階で種牡馬になることが確定的になっていたならば、この判断は正解だと思うんですがね。
これで結果が出ていれば、もちろん種牡馬としての価値を上げることになりますし、陣営もそれを狙っていたんでしょう。
ただ、結果が出なくても、
ガリレオという馬の、種牡馬としての適正というものを知る上で、貴重なデータになったと思いますよ。
競馬の歴史を振り返る上での”レース”の本来の意味を考えれば、
むしろ、血を伝える権利を得た一流馬こそ、いろいろな条件を試すべきだと思います。