競走成績だけを見ると、確かにG1は勝っているのであるが、聞く話によるとこのレースは泥んこ馬場であり、決して評価が高いものではないらしい。いわば、今の日本でたとえるなら、「持ち時計のないスプリンター」の評をされている
シンコウフォレストのような感じなのだろうか。カニングトン厩舎に属し、2歳時は夏から出走、初戦を3着、続いて2着、
エクリプス賞で初勝利をあげ、トーマスブライアン賞で重賞を連覇している。フリーハンデは
ミシシッピアン、
ノノアルコに次ぐ3位の高評価である。3歳時は、初戦の
ジェベル賞を勝ち、2000ギニーやダービーにも挑戦しているが、それぞれ
ノノアルコ、スノーナイトの4-5着と、今一つ。ダービーはやる気のない走り方だったそうで、後方から3頭目という位置取りから最後2ハロンだけで差を詰めたらしい。ユジェーヌアダムス賞3着、ラコートノルマンド賞5着、ロンポワン賞はノノアルコの4着、ムーランドロンシャン賞を
マウントハーゲンから3馬身差の2着、そしてラフォレ賞優勝という経歴である。このラフォレ賞では、
ムーリン、
ベイラーン、
ピットカーンという面々を下しているそうだ。この後の
パース賞は8着で、これで3歳時の競走を終える。4歳時はエドモンブラン賞4着、リゾランジ賞3着、ポルトマヨ賞5着、モーリスドギース賞3位入線4位降着、ジャックルマロワ賞はリアンガの10着となり、この後
パン賞というレースを優勝している。ラフォレ賞連覇を目指すが、2歳馬のローンスターの8着。これで引退、種牡馬入り。はっきり言ってしまえば、早熟の並の一流半スプリンターの競走成績である。